外国人の採用や募集について、そのメリットと注意するべき点

外国人労働者の採用による最大のメリットは、若い労働力を補充できることです。少子化によって不足しがちな日本の若い労働力を外国人の若い人材で補えます。

また、日本人の少子化が進む中、優秀な人材を確保することが難しくなっている昨今ですが、海外には高度な知識や技術を持つ人が多くいるため、採用できれば即戦力としての活躍が期待できます。近年はオペレーターやエンジニアでの募集もよく見かけるようになりました。

さらに、日本人の労働力が不足しがちな製造業や建築業などの現場でも、外国人の採用により安定した人材確保を実現できます。

なお、状況にもよりますが、日本人ではなく外国人を採用した場合にその分の人件費を抑えることも可能です。

外国人労働者にはモチベーションが高くて向上心のある人材が多いため、意欲的に日本の技術を学ぼうとする姿勢が周囲に好影響を与えます。このため、社内の停滞ムードやマンネリを改善し、社員全体の就労意識を向上させる効果が採用時に期待できます。

また、日本とは異なる環境・文化で育った外国人は、日本人では思いつかないようなアイデアを出せるので、商品開発や新しいビジネスを生み出すきっかけとなり得ます。

さらに、会社が海外進出を考えている場合に外国人社員がいると、通訳の対応もできますし、市場の調査を行なえる上に現地の文化や商習慣の指導も可能なので、スムーズにビジネスを展開できます。

外国人を採用する場合には、その人が日本での滞在資格や就労資格を持っているかどうかを確認するだけでなく、就労ビザを取得させるなどの事務手続きにも労力を割く必要があります。そのため、企業側は入国管理法を熟知し、手続きに抜けや誤りがないように管理しなければなりません。

なお、外国人労働者を一定数以上雇用する場合には、管理責任者を選定する必要があります。また、国ごとに気質や常識が異なるため、企業側はその外国人特有の文化と民族性を理解する必要があります。場合によっては就業規則を見直し、変更しなければなりません。

最後に、外国人労働者を安価な労働力として募集する差別行為はやめましょう。能力や成果ではなく国籍を理由として賃金や労働時間を決めることは禁止されています。